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Channel: 楽天 みんなで解決!Q&A 新着質問(社会/208)
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ろう者の手話の"顔の文法"(シリーズ2の2)

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シリーズ2の2 (続いて、ご吟味・ご指南よろしくお願いします) 5.WH疑問の《首振り》  ろう者の手話の疑問文にも、英語の場合のWH型とYes・No型がある。WH型のWhatやWhoなどにあたる疑問詞の表現は通常、文末に位置づけられる。それらの疑問詞の手指動作には、下記のような《首振り》が伴う。会話の中で話し手のろう者が、WH疑問詞の手指動作と共に、〈眉や目尻を上げ、小刻みに首を振っている〉のを見たことがあるであろう。その《首振り》の仕方は、先述の〈否定〉の場合と比べ〈振り幅〉や〈速さ〉が違う。うまくできるようになるには、練習が必要!  ちなみに、ろう者の手話では〝顔の表現〟が情報源として大きな割合を占めているということを、シリーズ1の中で述べたが、その典型的な実例が下記の場合に見られる。  ろう者が、物や人を指差しながら、上記のような首振りをしているのを見たことがあるだろう。「これは何?」とか「あれは誰?」とかと尋ねているのだが、手は物や人をさしていて、「何」や「誰」を表す手指動作がない。けれど、この場合、《指差し》により〈疑問の対象が確定〉しているため、《眉と目尻の上げ》と《小刻みな首振り》の表現のみでも充分に、質問情報が会話相手に伝わっているのである。 6.接続詞としての《うなずき》《首振り》  ろう者の手話では、文節と文節をつなげる接続詞の「ので」の役割を《うなずき》が、「けれど」の役割を《首振り》が、することがある。それぞれの表現は、前文節の最後の手指動作を残したまま行う。  もちろん、「ので」や「けれど」を表す単語を用いる場合もある。その場合も、《うなずき》や《首振り》の動作が伴う。

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